【医療】フェレットの強制給餌

食欲不振ならびにインスリノーマでは、強制的に餌を与える強制給餌が必要になります。拒食が長いフェレットは、肝リピドーシスや低血糖症を発症する可能性があります〔De Matos et al.2006〕。日本で下記の製品が薦められます。単独で使用するように設計され、スクランブル状なので、お湯でふやかしてトロトロとお粥状にして与えます。

フェレット強制給餌

口元にスプーンですくって持っていくとペロペロと食べてくれます。自ら口にしない場合はシリンジで口の中に入れて食べさせる方法があります。

流動食はコレから初めて!

イースター フェレットセレクションプラス 肉食小動物用クランブル 400g

肉食小動物のクランブルタイプ流動食!水やぬるま湯、ペット用ミルクにふやかしやすく、添加水量に応じて短時間で適切な硬さに調整できます。健康維持のために初乳成分ヌクレオチド、皮膚と毛艶の健康維持にDHA・EPA、腸活のために乳酸菌・高濃度殺菌菌体(EC-12株)配合されています。

もっと良い流動食はコレ!

イースター フェレットセレクションプロ テクニケア 300g

良質動物性たん白質90%配合流動食!β-グルカンと初乳の主成分であるヌクレオチドを配合し、離乳期や高齢期の健康維持に配慮しています。皮膚と毛艶の健康維持にDHA・EPAを配合。腸まで届く乳酸菌(EC-12株)を配合し、フェレットのお腹の健康維持に配慮しています。

病気のフェレットでは電解質の水でふやかすと水分吸収性も上がります。軟便にならないか糞の状態と体重を測りながら、ふやかし方具合と与える量を調整して下さい。もちろん、流動食の回数も1日最低で5~6回以上にしないといけません。

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参考文献

  • De Matos RE,Morrisey JK.Common procedures in the pet ferret.Vet Clin North Am Exot Anim Pract9(2):347–65.2006

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。