オカメインコのヘキサミタ症

なんの病気?

腸にいる寄生虫です。肉眼では見えない原虫と呼ばれる仲間で、ヘキサミタ(Spironucleus meleaglidis)というのが正式な名前です。オカメインコによく寄生しています。

どうやってかかるの?

同居している感染した鳥の糞を口にしてうつります。搬入したの鳥から検出された場合は、大抵同じケージ入っていた鳥、母鳥や兄弟から感染しているのでしょう。

症状は?

感染初期は無症状ですが、発症すると以下の症状が見られます。軟便・下痢がみられ、少しずつ痩せてきてきます。多飲・多尿も起こることがあります。寄生することにより、精神的にイライラして全身を痒がり、毛引きをすることが多いです。

オカメインコ

重症なると元気がなくなり、膨羽している時間が長くなります。

オカメインコ

検査はとうするの?

顕微鏡で糞便検査をして、ヘキサミタを検出します。1回の検査では検出できない場合もあります。

治療は?

駆虫薬の投与を1~2週間行います。

対策ってあるの?

糞が付いた敷紙はすぐに取り替えてください。アルコール消毒では死なないので、ケージは熱湯で消毒をして下さい。同居している鳥がいる場合、感染を防ぐために隔離するべきです。

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この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。