チンチラも毛球症になる
チンチラが毛づくろいをした毛が胃の中で貯まり、餌や異物などが絡んで、胃のうっ滞や毛球が形成されます。チンチラは嘔吐ができないため、消化管の内容物の通過障害が起こり、食欲が低下します。また、物をかじる力が強く、プラスチックの餌入れや小屋をかじるとその欠片が胃につまり、うっ滞や毛球の形成に関与します。毛咬みで飲み込んだ被毛がうっ滞や毛球症の発生に関与するかもしれません。しかし、チンチラの胃のうっ滞・毛球症はウサギのように多発するものではありません。被毛が細いことも関与しているのかもしれません。
症状
食欲が低下し、糞も軟便・下痢になったり、最終的に排泄がなくなります。胃腸にガスがたまることもあり、お腹だけ大きくなります。次第に元気もなくってきます。毛球ができて完全に詰まると腹痛が見られ、ショック状態に移行して急死することもあります。
検査
X線検査で胃の拡大を確認し、造影あるいは造影X線検査で判断します。
胃内の異物の詳細はCT検査で診断します。
治療
胃を動かす薬を投与して、脱水している場合は補液を行います。腹痛があれば鎮痛剤を投与し、完全閉塞であれば、外科的に毛玉を摘出する手術を行います。
予防
主食を繊維質の多い牧草にし、胃腸の動きが低下しないようにしましょう。普段から砂浴びをしっかりさせて毛がもつれないようにしないと、もつれた毛をなめとって胃につまります。その他、ストレスで毛をかんでしまうこともありますので、ストレスがない環境にしましょう。たくさん運動することはストレスも減り、胃腸の動きもよくなります。下記のような身体に吸収しない鉱質油の毛球を排泄させるサプリメントも有効です。
手頃な毛球予防剤ならコレ!
現代製薬 スッキリン 50g
ずばり治療にも使える!流動パラフィン主成分で甘未を最小限に抑えているチューブ状のサプリメントで、ウサギがやばいな~という時にマジモードで与えて下さい。甘味は麦芽エキスを使用し、味も調整されていますので、無理なく投与できると思います。
動物病院で処方される毛球予防剤はコレ!
フジタ製薬 ラキサトーン 71g
流動パラフィンと白色ワセリンのダブル油!ラキサトーンが猫の治療では有名です。甘味も麦芽エキスを使用し、チンチラは喜んでなめてくれます。
毛球除去剤をシリンジに入れ換えるとなめやすい!
シリンジ2.5ml(10本セット)
ペーストをおしりから入れてなめさせる!ゴムが滑りにくくなるのでまとめ買いね!
コレがポイント
●口にした毛、かじった小屋やトイレなどが胃の中でかたまったり、つまったりします。
●胃が膨らむのでお腹が張ってきます。
●完全につまると腹痛が見られます。
●X線検査をしないと判断できません。
●薬でよくならない時は、麻酔をかけて外科手術になります。