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トカゲも痛風になるの?
フトアゴヒゲトカゲは水を飲まない個体も多く、それが原因で痛風が好発します。
痛風とはどんな病気なの?
痛風は高尿酸血症と言って、体の中で尿酸が増えて、その尿酸が関節や内臓で結晶化して沈着します。沈着した部位では二次的に炎症が起きて、関節が腫れたり(関節痛風)、腎不全をはじめとする内臓の病気(腎不全・内臓痛風)になります。生涯わたり痛風とつきあっていかなければならないことも少なくないです。爬虫類は窒素の排出を尿酸の形で行うので痛風になる可能性が高く、注意をしなければいけません。特に内臓痛風は腎不全で亡くなってしまうこともあるため、早期発見がとても重要です。
関節痛風
四肢の関節が腫れて、上手く歩けなくなります。
関節に尿酸が沈着し、二次的に感染も起こることで、関節炎が見られます。
内臓痛風
尿酸が腎臓に沈着して、腎臓が腫脹して腎不全になります。トカゲの腎臓は直腸に脇に1対位置しているので、腫大した腎臓が直腸を圧迫することで便秘になって初めて診断されることもあります。
原因と予防は?
痛風の主な原因は水分不足により尿酸の排泄が少ないこと、高タンパク質の取りすぎが考えられます。るのでしっかりと対策をする必要があります。
水分不足
フトアゴヒゲトカゲは水を積極的に飲まない個体が多いので、必然的に水分不足が起こります。野菜を多く与えたり、グラブパイ・ベジバーガーなど水分が多いエサも一つの対策になります。温浴をさせて飲水を施したり、ストレスにならないようであれば直接スポイトで水を与えるのもよいでしょう。ゲル状フードは水分量が多いので、このエサを主食にするという考えもあります。
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高タンパク質のエサ
フトアゴヒゲトカゲは雑食ですが、成体になってからも毎日主食が生き餌だと、タンパク質が多いです。野菜が多めの食生活に切り替えることが理想です。
診断はどうするの?
血液検査で尿酸値を測定しますが、必ずしも上昇しているとは限りません。X線検査やCT検査で関節炎の有無、超音波検査で腫大した腎臓を確認します。腫大した関節に細い針を刺して(細胞診検査)、尿酸結晶を確認して確定診断に至ります。
治療はできるの?
水を多く飲ませ、野菜を多く与えることはもちろんですが、補液と言って水分を皮膚の下に注射で入れて(皮下補液)、尿からの尿酸排泄を施します。体内での尿酸合成を抑える薬や排泄を促進する薬剤を飲ませることもあります。死ぬまで痛風の薬を投薬し、尿酸をコントロールして付き合っていかなければならないほど重症になるケースも多いです。
ポイントはコレ!
●痛風は血中の尿酸値が高くなる状態
●関節痛風と内臓痛風がある
●フトアゴヒゲトカゲは痛風になりやすい
●原因は水分不足と高タンパク質なエサの取りすぎ
●生涯つきある病気、死につながる病気なので早期発見早期治療が重要