【病気】フィンチのはばき(ブンチョウの足がカサカサしている)

脚の異常

健常体のブンチョウの脚および趾はピンク色をした脚鱗をしています。

ブンチョウ足

脚鱗の上皮が硬結し、剥がれずにに盛り上がり、白色を帯びてひび割れが入っているように見える状態をはばきと言います。はばきが進行して、鳥自身も気になって足をつついたりという姿が見られることもあります。

はばきの名称の由来

昔、旅行や作業などの時に、ワラや布をすねに巻きつけてひもで結び、動きやすくしたものをはばき(脛巾)と呼ばれています。このすねに巻いたはばきが、鳥の脚の痂疲に似ていることが名前の由来です。

はばき

原因

はばきは生理現象と病気で起こります。生理現象は代謝が衰えてきた老鳥に好発しますが、脚鱗は爪や嘴と同じケラチンで出来ており、アミノ酸欠乏及びビタミンA欠乏症、甲状腺機能低下症(甲状腺腫)です。ケラチンはアミノ酸から出来ておりビタミンAは皮膚の恒常性を保つビタミンです。甲状腺ホルモンは新陳代謝をつかさどり、ホルモンが低下する甲状腺機能低下症で、はばきが見られます

ブンチョウ老化

はばきがひどいと止まり木をきちんとつかめなくなり、爪も伸びやすくなります。

ブンチョウ爪

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対応

段からできる予防としては、栄養バランスの改善と体調の管理です。シード主食の場合はアミノ酸やビタミン欠乏、甲状腺機能低下症を発生しやすくなりますので、サプリメントなどで不足する栄養素を補ったり、ペレットに交換したりします。

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この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。