発生・病態
目の結膜に発生する白色の膨らみは、結膜の粘膜に沈着した脂肪で、特に肥満のモルモットに見られ、脂肪の塊であるため、ファッティー・アイ(Fatty eye:太った目)とも呼ばれています。イギリスの調査では、モルモットの2.3%において診断されるくらい、少なくはない病態です〔Williams et al.2010〕。脂肪の大きさは軽いものから、大型のものまであり、結膜炎などが起こることはまれですが、血管が新生するようになることもあり、その時は抗生物質や抗炎症剤の点眼薬をさします。脂肪の存在により、涙が目の内側にたまりやすく、涙が多くなることがありますが、多くのモルモットは気にしません。この脂肪の塊が球状に増殖すると、ピー・アイ(Pea eye:エンドウ豆の目)とも呼ばれます。
診断・検査
目視や眼科検査で確認され、特徴的な所見から暫定的に診断します。
治療
視力を妨げているような顕著の場合には外科的に除去することを検討しますが、通常は治療の必要がないです。
参考文献
- Williams D,Sullivan A.Ocular disease in the guinea pig (Cavia porcellus):a survey of 1000 animals.Veterinary Ophthalmology13:54-62.2010