餌はいまだにシードですか?
種子が主食だと、脚の障害が起こる脚弱、羽や嘴が変形する栄養性の嘴羽毛形成不全、くる病・低カルシウム血症などの病気になりやすくなります。長生きさせるためにも、総合栄養食であるペレットを与えるべきですが、なかなか難しいです。味?好み?鳥のわがまま?が原因でしょう。
種子とペレットには、それぞれ長所と短所があります。種子は嗜好性が高い餌ですが、ペレットは食べ慣れていないことから、あまり口にしてくれないです。種子からペレットへの切り替えは、最初は食べないのがほとんどですが、焦らないでください!鳥の主食をペレットにする方法は以下の4つあります。
- 3日 (みっか) 3日 (みっか) 法
- 朝一ペレット法
- ペレット粉ふりかけ法
- お袋の味法 (ふやかしペレット挿し餌)
3日 (みっか) 3日 (みっか) 法
- まずは3日かけて、種子を何グラム食べているか、料理用の秤で計測してください。
- 次に餌容器に3日分の種子を入れて、3日間は餌をつぎ足さないでください。結果的には鳥は3日で食べきるわけです。
- それを確認したら、2.5日分の餌を入れて (通常の5/6位の餌)、最後の3日目の半日は餌がなくなるわけです。その半日にペレットのみを与えてみて下さい。
→ ペレットに見向きもせずに食べない場合
- あきらめて種子を与えて下さい。翌日から再び3日間かけて同じことを繰り替してみましょう。鳥との根気比べになります
- 食腹であれば、補助的に小松菜、チンゲンサイ、ニンジンなどの野菜を与えると、そちらをペレットの代わりに食べますので、餓死することもなく、ダイエットにもなります。
→ 少し食べている場合
- 少しでも食べている場合はペレットを何グラムを食べたのか確認して下さい。少しでも食べているようであれば、しめたものです。
- 次回の3日間の3日目は、全ての餌をペレットに変えてみましょう。採食量が増えているはずです。これで量が少しずつ増えているようであれば、ペレットの比率を多くしていきます。
注意
- 一切ペレットを食べずに、衰弱したり、体重が減るようであれば、今まで与えていた量の種子を与えて下さい。根比べの負けです。
- 病鳥や削痩の鳥には試さないでください。
朝一ペレット法
鳥は鳥目なので、朝になり明るくなると採食する習性があります。前日の夜からは野菜と水だけを与え、朝にペレットだけを入れてみましょう。空腹なので食べる可能性があります。この方法で食べる鳥であれば、種子の代わりにペレットだけを入れる時間を増やし、少しづつ切り替えができるはずです。
注意
- 一切ペレットを食べずに、衰弱したり、体重が減るようであれば、今まで与えていた量の種子を与えて下さい。
- 病鳥や削痩の鳥には試さないでください。
ペレット粉ふりかけ法
少しでも口にペレットを含んでもらうことを目的に、ペレットをすりつぶしたり、パウダー状にして、それを種子に振りかけます。それによって、種子を食べる際に、一緒にペレットの成分も口に入ります。
イースターのインコセレクションバイタルパウダーは粉状になっており、ペレット粉ふりかけに適したパウダーです。本製品は他のパウダーフードと異なる点は、栄養のバランスはもちろんのこと、乳酸菌と消化酵素が入っているので、サプリメント的な役割もします。
お袋の味法 (ふやかしペレット挿し餌)
この方法は種子からペレットへの切り替える方法ではないのですが、雛の時の挿し餌にふやかしたペレットを与えます。雛が成長するにつれて、ふやかす時間を短くして芯が残るくらいのペレットを与え、次第にふやかさなくてもペレットをそのまま食べてくれます。まるでお袋の味を体に教え込むような方法です。
この時点で使用するペレットは雛や成長期用の高カロリーの商品を使用してください。最終的には一人餌では、ふやかしていない乾燥したペレットを餌と思い込むので、完璧に食べてくれます。
成鳥になったら、カロリーや脂肪が少ない維持用のペレットに切り替えていきます。
※ 番外編
ペレットの味が苦手な場合、好きな果物を絞ってペレットに染み込ませたり、甘い成分が配合されているペレットを選ぶことで食べてくれる鳥がいます。しかしながら、甘い成分を常に摂取することで、肥満や糖尿病になりやすくなるので、せっかくペレットを主食にして、健康になってもらう主旨に反します。近年、鳥の好きな粟玉をペレットに練りこんたペレットが開発され、それを嘴で崩して探しながら、自然にペレット成分も口にしてくれるという画期的な商品も販売されるようになりました。
ペレットを食べてくれる画期的な商品
黒瀬NEOクローバータイプS
クローバータイプL
ペレットにムキアワを練りこんでありくずして遊びながら食べるため、シードからの切り替えがスムーズ!
まとめ
種子を食べ続けていた鳥に対して、ペレットに切り替えるのは確かに難しいかもしれません。ペレットに切り替える方法を試行錯誤すれば、時間はかかりますが、食べてくれるようになる方法があるはずです。焦らず、じっくりと取り組みましょう。