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沖縄のイモリ
奄美大島や沖縄に分布する日本固有種のイモリであるが、アカハライモリとは明らかに棲息域が分かれている。シリケンイモリはアカハライモリと比べてやや大きくなります。
分類
分類:有尾目イモリ科イモリ属
学名:Cynops ensicauda
英名:Sword-tailed newt
分布
日本(奄美群島<奄美大島、請島、加計呂麻島、与路島>、沖縄諸島<阿嘉島、沖縄島、慶留間島、瀬底島、渡嘉敷島、渡名喜島、浜比嘉島など>
生態
環境
流れの緩やかな川や池沼、田と周辺にある森林の林床に棲息しています。
生態
琉球列島に固有種で、平地から山地まで広く生息しており、流れの緩やかな水田、池、林道の側溝、源流部に近いごく穏やかな流れなど、たまり水があるところで見ることができます。アカハライモリに比べて陸棲傾向が強いです。開発による生息地の減少、ペット用の乱獲などにより生息数は減少し、2017年の時点で、沖縄県レッドリストでは準絶滅危惧と判定されて、環境省のレッドリストで純絶滅危惧種に指定されています。
食性
動物食で、小さな節足動物やミミズなどを食べます。
身体
全長:10~19cm
寿命
20~25年
性質
一般的に活発である。
特徴
胴長
胴体が長くて四肢は小さく、アカハライモリと比べて尾がやや細長いです。
尾
尾の先端がなだらかに尖り、剣のように見えることが和名や英名の由来となっています。
模様
背側の体色は黒色~茶褐色で、無斑~斑紋の少ないもの、地衣類状の明色の斑紋が入るもの、黄~赤橙色、黄色の2~3本の線が入るものなど様々である。耳腺はアカハライモリと同様にオスで発達していますが、顕著ではありません。腹側は警告色をしており、赤褐色~オレンジ色、黄褐色に黒色の斑紋が入り、指趾の先まで腹側の色が見られます。
亜種
アマミシリケンイモリ(Cynops ensicauda ensicauda)
奄美大島に分布し、背側は無斑、あるいはわずかな斑紋や線が入る程度です。斑紋が入る個体の比率が4~11%という報告があります〔林 2000〕。オキナワシリケンイモリ(Cynops ensicauda popei)
沖縄本島と周辺の島々に分布し、背側に斑紋と線が入る個体が多いです。斑紋が入る個体の比率が71~91%という報告があります〔林 2000〕。シリケンイモリとして流通個体の多くを占め、背中に金箔のような模様が多ければ多いほど人気になり、高額になります。
耳腺
耳腺はアカハライモリと同様にオスで発達しますが、顕著ではありません。
繁殖
カラーアトラス エキゾチックアニマル(爬虫類・両生類編)
両生類好きなら持っていないといけない本!
参考文献
- 林光武.第38回日本爬虫類両生類学会大会記録 シリケンイモリの外部形態の地理的変異.爬虫両棲類学会報2000(1).日本爬虫両棲類学会.49ー50.2000