ヘビの給餌量と頻度

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給餌

ヘビにエサを与える基本的な方法は、ピンセットで餌はつかんで直接ヘビの鼻先まで持っていき、小刻みに左右に振ることで飛びついてくるのを待ちます。床に餌を置く方法もありますが、餌と一緒に床材を口にしたり、餌に食いつく際に床や壁の頭や鼻をぶつけて怪我をすることがあります。生き餌をケージに放ってヘビに食べさせる方法もあります。

量と回数

餌の量や給餌間隔はヘビの成長や個体差で大きく異なります。ヘビが痩せていないか、太っていないかの確認して、栄養状態でその具合を決めなければなりません。成長期の幼体や妊娠中のメス個体には多めに餌を多く与える必要があります。しかしながら、餌を食べる量や頻度も一定ではないヘビもいるので悩む飼い主も多いです。毎回同じ量を食べるとは限らず、様子を見ながら、餌を欲しがっていたら与え、食べなくても過度に心配しないようにしてください。食べる間隔も多少は長くなったり、短くもなります。

餌の大きさ

ヘビは口を大きく開けて、獲物を丸のみするため、1回で与える餌の大きさは、飲み込めるギリギリの大きさが、胴体の1番大きい部分と同じ大きさ、ヘビの頭1~3個分の大きさなどと言われています。余裕に丸呑みするようなら大きくしたり、吐き戻すなら小さいサイズに調整して下さい。餌のサイズが適切でないと食べてくれないこともあり、ヘビの性格によって大きさの好みがあるかもしれません。

給餌の間隔

ヘビは運動量が少なく、餌の吸収効率も優れているので、毎日与える必要がありません。餌やりの頻度は成長に合わせて変えるべきで、成長期は週に1~2回、その後徐々に減らしていき、成体になれそれ以降は週に1回あるいは10日に1回位とします。目安として与えた餌が糞として排泄されたら次の餌を与えるという間隔です。これはもちろん餌の大きさや量に関係してきます。

特にヘビでは体力や抵抗力の弱い幼年期を短期間で脱したり、繁殖させるために成長を促進させる目的で、パワーフィーディングと呼ばれる餌を必要以上に与える方法をとることがあります。

ヘビのパワーフィーディングの詳細な解説はコチラ!

爬虫類飼育者は必ず読むこと!

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この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。