水ガメの水槽の水量

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どれくらいの量

水ガメの必要な水の量は種類や個体によって異なりますので、一概にこれだという明確な量を言うことはできません。ただし、一応の目安としては幼体のカメの場合は溺れない程度で浅くても問題がなく、成体では、きちんと上陸ができる陸地があれば、十分な水量があればあるほど良いとされています。

具体的な量

クサガメやイシガメ、アカミミガメなどの半水性種の水ガメでは、甲羅の頂上が隠れる位の水深にします。首を伸ばせば容易に呼吸(息継ぎ)もできて、陸場の上部も水が浸かっていないので、甲羅全体を甲羅干しによって乾燥することができます。採食時も、この水深が最も食べやすいです。

水量が多いと

一方で、水量が多いと水の汚れ具合が減るために水換えの頻度も減り、カメの遊泳時間も増えて運動不足解消になります。しかし、遊泳が苦手あるいは病気や老体で衰弱した個体だと溺れてしまうこともありますので注意して下さい。

水ガメの水中での呼吸の詳細な解説はコチラ!

水量が多くするカメ

ニオイガメとドロガメは、水底に生息するイメージにより水深を深くしがちですが、身体を隠すシェルターを設置すれば問題ありません。あえて言えばニオイガメの方が水棲傾向が強く、ドロガメは陸上での甲羅干しも積極的に行います。スッポンモドキなどの完全水棲種は、遊泳に長けた水ガキや流線形の甲羅を備えている遊泳種です。従って、水深は深めにする必要があります。

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。