シードを主食にしている鳥では、くる病や骨軟化症などを予防するために、ボレー粉やカトルボーンなどのカルシウム飼料を主食とは別に与えます。アワやヒエ、キビなどに含まれるカルシウム量は微々たるもので、特にメスの場合は産卵をするため、カルシウムの消費量が多いです。
なお、総合栄養食のペレットを主食にしている場合は、必要なカルシウムが含まれているため、カルシウム飼料を与える必要はありません。
ボレー粉
ボレー粉は牡蠣の殻を細かく粉砕したもので、成分は炭酸カルシウムが主成分で、その他にリン酸やケイ酸からできています。カルシウムの補給以外にも、グリット(Grid)と呼ばれる筋胃の中の砂粒になり、餌を細かくすり潰す働きをします。
甲状腺腫(甲状腺機能低下症)の疑いの鳥では、カトルボーンよりもヨウ素が多く含まれているボレー粉を給餌するべきです。
【病気】セキセイインコ・ブンチョウの甲状腺腫(甲状腺機能低下症)
ボレー粉の多くは、牡蠣(カキ)の殻をそのまま砕いた状態で売られていると、汚れが付いていたり、塩分が多く含まれています。与える前に洗浄と消毒を行います。購入したボレー粉をボウルなどの容器に入れて、水で難度が研いて、水の濁りが少なくなるまで行います。消毒は天日干しで、乾燥とともに行いますが、電子レンジを使って消毒するといった方法もあります。最終的には、水分をしっかり蒸発させるため、乾燥させる必要があります。なお、すでに洗浄、消毒、乾燥が実施済みの商品も販売されています。
ボレ-粉は着色してある製品もありますが、合成着色料などが添加されているものがありますので注意して下さい。中にはクロレラなどの自然由来の添加物もあるので、与える場合はボレー粉の成分表を調べて下さい。
まずは主食とは別の容器でボレー粉を与える際は、まず、主食の容器とは異なる容器で与えることがオススメです。インコがどれぐらいボレー粉を摂取しているか確認できるためです。ただ、インコが興味を示さず、食べていない場合は、さらに細かくして通常の食事に混ぜ合わせるなどの工夫を行いましょう。
ボレー粉は痛みやすいため、密閉できる容器などで保管して下さい。
お薦めボレー粉
黒瀨ペットフード 国産手洗いボレー粉 400g
きちんと処理され、保管もチャック容器
カトルボーン
カトルボーンはイカの甲(カトルボーン:cuttlebone)を乾燥させ商品で、コウイカ類が持つ、外套膜背面の中にある内在性の殻になります。貝殻 (shell)とも呼ばれ、貝殻の痕跡器官であるため主に炭酸カルシウムから構成されています。
飼鳥やカメ、シマリスなどに与えるカルシウム・ミネラルのサプリメントとして与えられ、かじって摂取することからストレス解消にも役立ちます。オウム類はかじることが得意なので、興味を大いに示しますが、フィンチの嘴では崩すことができずに食べることができません。
お薦めカトルボーン
マルカン birdLAND かじってカットルボーン
コレ密かに人気!よく食べるから?
塩土
塩土は赤土に砂、ボレー粉や塩分を若干加 えて乾燥させたもので、ミネラルの補給として与えます。オウム・インコではクチバシの伸びすぎの予防にも役立ち、フィンチに与える場合は砕く必要があります。ただし、塩土は塩分が多いため多飲多尿になる傾向があり、積極的にはお勧めしません。床に置いて与えると糞や尿が付いて、衛生的にも良くありません。
しっかりとしたグリットを与えたい時は下記のミネラルサンドがお薦めです。
グリットの補給にはコレ与えて!
餌やボレー粉とは別に与えて!結構口にしますよ!
これがポイント
- 緑黄野菜を中心に与える
- ボレー粉は白い自然色のものを与える
- 塩土はしょっぱ過ぎる