フクロモモンガの雌雄鑑別と繁殖 ~なぜか双子!

雌雄鑑別

フクロモモンガの雌雄鑑別はとても分かりやすいです。

オス

頭にある前額腺をはじめ臭腺が発達しているのがオスです。そのため臭腺からの分泌物で頭の毛が濡れて、はげて見えるのがオスになります。

オスのぺニスは肛門近くから露出し、先端は二股に分かれており、尿道はその分枝部に開口しています。陰嚢はぺニスとお腹の間にみられます。

 

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陰嚢は一つにみえますが、中に精巣が2つあります。

メス

メスの外陰部は肛門の近くにあり、外観からはお尻の穴しかみえません。

 

繁殖

フクロモモンガが生息している南半球では6-7月の冬に繁殖しますが 〔Suckling, 1984〕、飼育下では一年中繁殖ができます。年に2回繁殖することができます。繁殖させることは意外と簡単ですが、生まれてきたフクロモモンガのことをしっかりと考えてください。自分で飼えるのか?もし飼えないのであれば里親を探さなければなりません。

性成熟

性成熟は、オスは8-12ヵ月齢、メスは12-14ヵ月齢です 〔Johnson-Delaney, 2002〕。オスは性的な成熟を迎えると精子が作れるようになります。メスは子供をつくれる体になります。

発情

発情したオスはそわそわと落ち着かなく動き、勃起をすることが多くなります。発情するとキャンキャンと犬が鳴くような声を出してメスを誘うこともあります。メスは繁殖期に約29日間隔で発情し、発情期は約2日間です 〔Brust, 2009〕。発情をしているのか外観からは分かりにくいです。

交配

交配はまずはお見合いからで、基本的にオスとメス1頭ずつで行います。発情したオスは興奮して活発に動き回り、メスの匂いをかいできます。交尾はオスがメスの背中に回ってペニスを挿入します。

妊娠・出産

妊娠期間は約16 日です 〔Johnson-Delaney, 2002〕。フクロモモンガは有袋類で、胎盤がないために子を子宮で育てることができません。新生子は赤子の未熟な状態で産まれ、メスのお腹にある育仔嚢と呼ばれるお腹の袋で育てられます。育仔嚢の中は毛が生えており、4つの乳頭があります 〔Brust, 2009〕。

交配後16日位で出産しますが、新生子は体長約5 mmの未熟な状態の赤子です。1~2頭産まれます。

赤ちゃん・子育て

新生子は自ら母親の外陰部からはい出だして育仔嚢に移動します。母親は産道から育仔嚢までをの通り道を舐めて、この唾液の匂いを頼りに新生子は育仔嚢まで誘導されるのです。出産と育仔嚢までの移動は数分で終わりますので、人が気づきません。育仔嚢の中で母乳を吸って大きくなり、50-75日間は育仔嚢で育てられます 〔Brust, 2009〕。

 

新生子は7-10日齢で目が開き、育仔嚢で動き始めます 〔Brust, 2009〕。出産後20-30日位で育仔嚢の膨らみが目立つので、妊娠していることが、この時点でやっと分かります。妊娠中のフクロモモンガには栄養価の高い餌が必要になりますので、タンパク質と脂肪が多いペレットを与えて下さい。安心して子育てができるような環境や餌の管理を行ってください。出産後は神経質になるため、ケージ内は暗くして静かにしましょう。

子は次第に育仔嚢から出ている時間が増えてきます。育仔嚢から子が出ることを脱嚢と呼びます。

脱嚢した子は、親の真似をしながら遊んだりもするようになります。離乳食の準備をこの時期にするとよいでしょう。

離乳が近づくにつれて、子に離乳食として、小動物用ミルク、ゼリー、果物、フクロモモンガ用ペレットをふやかしましょう。離乳するようになったら徐々に硬いペレットに変えていきましょう。

表: 繁殖知識
性成熟オス: 8-12ヵ月齢
メス: 12-14ヵ月齢
〔Johnson-Delaney, 2002〕
繁殖形式季節繁殖 (生息している南半球では真冬の6-7月) 〔Suckling, 1984〕
多発情 (繁殖期に約29日間隔で発情。発情期は約2日間 〔Brust, 2009〕) / 飼育下では周年繁殖も可能
妊娠期間約16日 〔Johnson-Delaney, 2002〕
産子数1-2頭 (通常2頭)〔Johnson-Delaney, 2002〕
離乳50-75日齢 〔Brust, 2009〕

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参考文献

  • Brust DM. Sugar Gliders. Exotic DVM. 2009; 11 (3): 32-41.
  • Goldingay RL. Photoperiodic control of diel activity in the sugar glider (Petaurus breviceps). In Smith AP & Hume ID. eds. Possums and Gliders. Beatty S. in association with the Australian Mammal Society. Chipping Norton, NSW. 1984: 385-391.
  • Green RH. An Illustrated Key to the Skulls of the Mammals in Tasmania. Queen Victoria Museum and Art Gallery. Launceston. 1983.
  • Johnson-Delaney CA. Other small mammals. In Meredith A & Redrobe S. eds. BSAVA Manual of Exotic Pets 4th ed. British Small Animal Veterinary Association. Quedgeley. 2002: 102-105.
  • Lindenmayer D. Gliders of Australia: a Natural History. University of New South Wales Press. Sydney. 2002.
  • Suckling GC. Population ecology of the sugar glider, Petaurus breviceps, in a system of fragmented habitats. Austr Wildl Res. 1984; 11 (1): 49-75.

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。