陸ガメを運動させる方法

カメに運動

陸ガメは想像以上に運動する動物で、その運動量を考えるとケージサイズは大きければ大きいほど最適ですが、その分温度や湿度の管理、ライトの設定が難しくなります。したがってケージとは別に部屋、ベランダや庭などを自由に散歩させ、あるいはサークルを設けて、その中でリクガメを運動させる時間を設けます。理想は屋外での庭での運動で、日光浴も兼ねることができます。庭がない時はベランダでも良いですが、落下事故には注意をして下さい。そしてベランダや庭などの屋外では日向・日陰と隠れるスペースがないと熱中症の恐れがあります。運動とは基本的にカメ自身の自由気ままに歩かせるのみですが、日陰に入ったり、動かなくなって疲れてそうに見えたらゲージに戻して下さい。ただし、散歩時の注意点もあり、逃走してしまい見つからない、有害な草や落ちていた金属などの異物などの摂取(異物摂取)、野良猫やカラスなどの外敵に襲われて外傷を追うこともあり得ます。

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運動不足の欠点

運動不足の状態で栄養過多な生活を送ると肥満になります。肥満になることで肝臓や腎臓などの内臓にも影響がでたり(肝不全・腎不全)、四肢の筋肉の低下も起こります。餌を探して動きまわることは、当然ながら胃腸の動きが活発になり、ストレスを解消させて、病気に対する抵抗力も増します。

ペットサークル

カメの散歩は常に監視していないといけないとも言われていますが、自由に運動させる時にはサークルを用いて限られた空間のみを散歩させる方が安全かもしれません。部屋にペット用サークルを設置して数時間の散歩だけでも、普段のケージ飼育と比べて違いが出てくると思われます。室内の散歩だと糞や尿で床を汚してしまうために、散歩させにくいと考える方もいると思います。しかし、ペット用サークルの中には不使用時は折りたたんでコンパクトになり、メッシュ部が多く中の様子が観察ができ、床が防水機能付きなので糞や尿の汚れを処理がしやすく、とても便利な製品もあります。また屋外でペット用サークルを使用することで、外敵がいなければ、陸ガメが逃げ出すことなく、日光浴も兼ねることができます。

カメに使用するお薦めペットサークルはコレ!

とりあえず!やってみて

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。