チンチラのペレットの選び方とお薦め商品

チンチラフードのこと!

ペレットとは沢山の材料を細かく粉砕し、チンチラが食べやすい数cmの塊状に固めたエサです。チンチラ用ペレットは、一般的にチンチラフードと称して販売されています。しかし、牧草や種子、乾燥野菜片をペレットと一緒に配合したミックスフードもありますが、ここではペレットだけの商品を解説します。ウサギ用ペレットの多くは粉砕した牧草(牧草ミール)を主原料として、小麦粉などをつなぎとしたものです。その他にビタミン・ミネラルなどを添加した完全栄養食です。ペレットは成分的にどんなによい製品であっても、ウサギが気に入らなかったら食べてくれません。製品によっては嗜好性をよくするために、甘味料などの材料を添加している商品もあります。ペレットはカロリーが牧草や野菜よりも高いので、与える量を守ってください。

選び方

ペレットの主原料にはアルファルファやチモシーの牧草の粉が使われています。

繊維質は何%

繊維質は選ぶのに重要なポイントです。ペレットの袋の保証成分に表示されている粗繊維の値に注目して下さい。この数値がペレットの繊維質の割合を示しています。最低15%の粗繊維が必要になります。ペレットの繊維質は胃腸の蠕動を正常化にし、胃内の餌が停滞する胃のうっ滞、毛づくろいによって起こる胃の毛球症腸炎などを予防します。ペレットのつなぎは一般的に小麦粉を使用しています。小麦粉は有害なものではないのですが、多いと肥満になりやすく、そして小麦に含まれているグルテンタンパク質は、胃のうっ滞・毛球症下痢が起きやすくなります。

小麦粉の代わりにつなぎとして使用されているのがタピオカなどのでんぷんを使い、グルテンを少なくしたグルテンフリーペレットです。

甘味料

糖蜜、パイナップル、リンゴなどの甘い成分は、チンチラでは避けたい材料ですが、こられの成分が入っていることで、嗜好性が高くなります。糖類を多く与えると肥満になります。体に優しい人工甘味料であれば問題ありませんが、甘いペレットに馴れてしまい、偏食の原因になります。

サプリメント配合

最近のペレットには様々なサプリメントが配合されています。飼い主の動物に対する健康志向が高まってきているのでしょう。軟便・下痢対策で、ペレットに乳酸菌などのプロバイオテックス、乳酸菌を増やす成分であるプレバイオテックスなどが配合されているペレットが多いです。他にも毛皮の質を上げるなどの目的のサプリメントも配合されています。サプリメントは毎日直接与えるよりも、ペレットに含まれているほうが断然楽です。

手にもって食べる

チンチラはペレットを手で持って食べるので、ペレットは細長くなっており、サイズもチンチラが持てる大きさのものが好ましいです。

理想のペレットはこんな感じ!

・粗繊維は最低15%あるいはグルテンフリー
・甘い成分は不要
・サプリメントの成分を確認する
・細長くて持てるサイズを選ぶ

お薦め商品

第5位 サンコー チンチラプラスメンテナンス 800g

コストパフォーマンスならこのペレット!高繊維のチモシー牧草をベースに栄養化の高いアルファルファ牧草とバランス良く配合したソフトタイプのペレットです。

第4位 日本ペットフード Fラボ チンチラ 300g

健康的な体をサポート!機能性素材であるプロポリスやコエンザイムQ10、グアバ葉粉末を配合し、チンチラの健康的な生活を餌から支えるソフトタイプのペレットです。

第3位 キョーリン ひかりチチララ 600g

ストレスを抑えるかみ応えのあるペレット!ペプチド亜鉛で毛艶を良くし、エンドウ豆繊維で腸内環境に配慮しました。あまり有名でないフードですが、なかなかの出来栄えで、ハードに近いソフトタイプです。

第2位 ジェックス チンチラプレミアフード シンバイオテックス ブレンド 600g

お腹が弱いチンチラならこのペレット!シンバイオティクスブレンドは、プロバイオティクス(生きて働く草食動物の善玉菌)と、プレバイオティクス(善玉菌のエネルギー源)を一緒に摂取できるソフトタイプのペレットです。

第1位 イースター チンチラセレクション 600g 

王道のペレット!まずはこのペレットから始めてください!一番人気で最も信頼がおけるイースター社の商品が第1位に輝きました。繊維質を高く設定されて低カロリー、カルシウムもおさえたソフトタイプのペレットで。健胃作用や整腸作用のあるオオバコ・タンポポ、脂肪吸収を抑えてくれる桑の葉、体の酸化を防ぐアガリクスにカテキン緑茶、もちろんEC-12株乳酸菌も配合されています。

まとめ

チンチラにも食の好みがあり、ほんとうに嫌うとペレットを投げ捨てます。チンチラと相談しながら選んであげて下さいね!

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。