フトアゴヒゲトカゲを長生きさせる方法!15歳以上にする?

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15歳以上のフトアゴみたくないですか?

フトアゴヒゲトカゲの寿命は6~10年といわれていますが、海外のサイトや文献をみると以下のように10年以上長生きすると書かれています。

・10~15年〔http://raisingbeardeddragons.com/health-behavior/life-span/〕
・12年〔Reusch.Bearded dragon with periodontal disease: exotic practice challenge.Veterinary Times39.22-23.2009〕〕
・10~12年〔Green, Darren. Keeping Bearded Dragons Pogona Species. Australian Reptile Keeper, 2009.〕

最新のギネス記録をみてみると、最高長寿はイギリスのSebastianちゃんで、18歳237日(1997~2016年)という記録が載っています。

多い病気は・・・MBD

フトアゴヒゲトカゲの死因として、紫外線とカルシウム不足による代謝性骨疾患(骨が曲がったり、成長不良がみられます)が多いです。この病気はどのサイトに書かれている爬虫類用の紫外線ライトを設置し、エサとなる昆虫にカルシウム剤を添加することで予防できます。フトアゴヒゲトカゲの飼い主であればすでに知っていることだと思います。

爬虫類用の紫外線ライトの選び方とお勧め商品はコチラ!

フトアゴヒゲトカゲ代謝性骨疾患

フトアゴヒゲトカゲのMBDの詳細はコチラ!

痛風にも注意

次にみられるのは、腎不全・痛風脱皮不全便秘などがあげられます。フトアゴヒゲトカゲは積極的に水を飲まない動物です。まずは水を飲ませることでしょう(腎不全や痛風の予防になります)。そして温浴をする(水分もとるし、脱皮不全の予防になります)、成長とともに雑食性になるので、野菜も与えましょう(ビタミンの補給と便秘を予防します)。

フトアゴヒゲトカゲ痛風
腎不全・痛風はゆっくりと進行する病気なので、少しずつ食欲が低下し、気づいた時には手遅れになっていることが多いです。関節痛風になると手足が腫れてしまいます。

他にも外傷口内炎ダニ消化管内寄生虫(コクシジウムや蟯虫)などが見られますが、早めの対応で治療が可能です。

トカゲの痛風の詳細はコチラ!

ポイントはコレ!

日本では長生きできないのか?今の飼育方が間違っているのか?真実は分からないですが、以下の3つが日本での飼育者の間では、しっかりと伝わっていないような感じがします。

  • 水を飲ませる
  • 温浴
  • 野菜を与える
  • グラブパイ・ベジバーガーを与える

水を飲ませる

水を飲ませることは、腎不全・痛風の予防になり、また脱皮不全便秘も防げます。

フトアゴヒゲトカゲは動きのない水には気がつかないようです。そのために、飲水用の水容器は浅めの物を用意してあげたほうがよいです。

フトアゴヒゲトカゲの水容器

動いている水、つまり流れている水ならば、下記のウォーターフォールなどの使用もよいかもしれません。水を循環させて水面を動かし続けることだできるので、フトアゴヒゲトカゲにも分かりやすい水飲み場になるでしょう。

ウオーターフォールかっこいい!

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口の中にスポイトを使って水を飲ませるのも一方法です。決まった量はありませんが、毎日あるいは2~3日ごとに少量飲ませて下さい。軟便や下痢になったり、ストレスがかかるようであれば、与える量を少なくしたり、無理はしないようにしましょう。水を飲ませる訓練は、最終は水を入れたスポイトをで口元に水滴を垂らします。垂らした水が口を開けた時に入っていきます。次にタイミングを見計らって口を開けた時に、スポイトの水を垂らして飲ませていきます。スポイトで水を飲ませることに馴れるフトアゴヒゲトカゲもいます。生き餌であるワームにも水分は十分ありますし、野菜をしっかり食べる場合は、水を飲ませることをは不要かもしれません。霧吹きはケージ内の湿度を上げますが、必ずしも水分をとるとは限りません。

温浴

温浴は賛否両論でていますが、フトアゴヒゲトカゲではストレスになななければ、積極的に毎日行ってもよいと思います。その時口をあけて水分をとってくれれば、水分摂取の適した方法だと思います。温浴中に口を開けて水を飲んでいるか確認して下さい。腎不全・痛風脱皮不全便秘の予防になります。

フトアゴヒゲトカゲ温浴
温浴は鱗がふやけるので脱皮がしやすくなり、脱皮不全が予防できますので、一石二鳥です。

野菜を与える

野菜を食べることで水分摂取になります。繊維質も豊富なので便秘の予防にもなります。理由は分からないですが、よく食べる野菜として、コマツナ、水菜、サラダ菜、豆苗、インゲン、オクラ、食用菊、カボチャ、人参などかあげられます。コマツナ、水菜、サラダ菜、インゲン、オクラは食べやすい大きさにカットして与えます。豆苗は葉が小さいので、幼体でもそのまま食べれます。食用菊もそのまま与えてください。インゲンは他の野菜に比べて水気が多いので、水分補給に適しています。フトアゴヒゲトカゲは黄色に反応する個体が多く、食用菊やカボチャに反応するかもしれません。カボチャや人参は生のままで食べやすい大きさにカットしたり、軽く茹でて同じくカットして与えます。野菜を食べない時には繊維質であるセルロースのサプリメントをエサのコオロギやワームにかけて下さい。

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グラブパイ・ベジバーガーを与える

グラブパイ・ベジバーガーは昆虫を主食とする爬虫類の主食として開発された人工飼料です。粉末をお湯と混ぜてゲル状にして与えます。水分が多くなるため、十分な水分補給になります。規定のお湯の量を多くして与えると、ゲル自体の水分が多くなります。嗜好性が高いといわれていますが、全ての個体が食べてくれるわけではありません。

グラムパイやベジフード一回購入して使ってみて!

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下記のようなゲル状フードも販売されていますが、コストパフォーマンスが悪いのが欠点です。

フトアゴ用ゲル状フード!

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栄養バランスも良い!糞も臭くならならない!

ポイントはコレ!

・代謝性骨疾患対策はエサと紫外線ライト
・腎不全・痛風、脱皮不全、便秘対策は水を飲ませる、温浴、野菜を与えること
・グラブパイ・ベジバーガーは栄養バランスもとれて水分摂取になる

餌と病気について

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目からウロコ・・・この本もヤバすぎ!

まとめ

フトアゴヒゲトカゲが水をエサからしか採らないというのは知られていないのです。水分を採ることを意識しただけで多くの問題が解消できるはずです。ぜひ実践してみて下さい。

フトアゴヒゲトカゲをもっと勉強したいならこの本

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生態から特徴・飼育まで綺麗な写真で解説されています!

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。