ウサギのトイレのしつけ

綺麗好き

ウサギは綺麗好きな動物で、基本的にトイレを覚えます。

いつからしつけるのか

トイレのしつけは、ウサギが家に迎え入れてから約1週間位経って、環境に馴れてから行って下さい。

しつけのメインは尿

排泄物は糞と尿ですが、ウサギは尿が匂いますので、トイレのしつけは主に尿と思って下さい。乾燥したコロコロの糞はあまりに匂いません。ウサギは糞や尿をトイレ以外にもすることが多く、それは縄張りへのマーキングの役目をしています。

トイレ以外でする

ウサギのオスは群れの中で、自分の縄張りを示すために尿を飛ばしてマーキングを行います。その尿を飛ばすことを尿スプレーと言います。特にオスは成熟して発情すると尿スプレーを頻繁に行うことは生理的な行動ですが、飼い主においては部屋の中が匂うので迷惑なわけです。マーキングによる尿スプレーは、メスではまれに見られます。オスの縄張りにおける尿スプレーを辞めさせるには去勢手術しかありません。尿スプレーはマーキング以外にも、自己アピールのために好きな飼い主や物に対して、反対に嫌いな相手にも怒って行うことがあります。飼い主に対して「もっと構ってほしい!」、「トイレが汚いので掃除してほしい!」などの主張があるのかもしれません。

ケージの中での尿スプレーは、ケージの外に尿が飛び散らかるために、尿カバーが付いているケージだと予防できます。

方法

ウサギはコロコロとした糞はほとんど臭いませんが、尿は臭うのでトイレのしつけが必要です。しつけのコツは正しいトイレを選ぶ、トイレの場所を覚えさせる、トイレで出来た時にほめるの3つです。しかし、トイレをどの程度使うようになるかは、個体差があります。少し粗相しても怒らないで下さい。トイレを覚えるまでの時間も様々で、なかなか覚えてくれないと焦らないで、ウサギのペースにあわせましょう。根気強く教えていけば、きっと上手くいきます。

正しいトイレ

トイレにきちんと体が入り、糞や尿を外さずにきちんとしてくれることが理想です。体のサイズにあった大きさや形以外にも、ウサギにも好みがあります。

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年をとって足腰が弱くなったウサギは、出入り口が高いトイレに入りにくくなり、用を足さなくなります。もちろん高齢になると膀胱の括約筋が緩くなりのでおもらしをするようにもなります。

トイレの場所

ケージ内のトイレを置く位置で、トイレをちゃんと覚えてくれるかどうかが変わってきます。基本的にトイレの位置はケージの隅に置きます。ウサギは安心できる場所でトイレをしますので、餌容器や小屋からなるべく離れた場所を選んで下さい。野生のウサギも、巣穴の中で寝床から離れた場所でトイレをします。

ウサギのトイレ

ウサギは自分の糞や尿の臭いのある場所をトイレにする習性があります。トイレ以外で排泄した時は、尿をふき取ったティッシュや尿の臭いの付いたトイレ砂をトイレ容器の中に入れてあげます。いくつかのコロコロの糞を入いれるのも良いです。ウサギがトイレ以外のいつも決まった場所で、糞や尿をするのであれば、そこにトイレを置いてみるのも一方法です。無理に飼い主が決めた場所をトイレにするのではなく、ウサギのこだわりを優先してあげて下さいね。ウサギが尻尾を持ち上げて、糞や尿をしそうな素振りを見せたら、そのたびにトイレにつれて行きましょう。

ほめる

子ウサギの場合は、特にどこでどうすればいいのか分からないことがあります。トイレの用意が出来たら上に乗せてみて、尻をなでてあげて教えてあげることからしてみましょう。きちんとトイレで尿ができたなら、好きなおやつなどをあげてほめてあげて下さい。ウサギも学習するので、次からトイレで尿を様になります。

トイレを持ち上げる本音

トイレを気に入らないと、トイレを持ち上げてガタガタさせたり、トイレ容器を頭で突いて移動させたり、ひっくり返すこともあります。それは、退屈で構ってほしい、トイレが汚れている、トイレ容器や位置が気に入らない時などが考えられます。トイレを持ち上げて、すぐにケージから出して遊んであげると良いですが、「こうしたら遊んでくれる」と思うようになってしまうことがあります。

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部屋んぽ・サークル飼育のトイレ

部屋で放し飼いにしていても、トイレをする時は、きちんとケージに戻ってすることが理想です。しかし、ケージの外や部屋になわばり意識が高いと、糞や尿をまき散らします。サークルや部屋の中にもトイレを設置してもよいです。

ウサギのマット

トイレ砂を食べる

トイレ砂には、ウサギ用に食べてしまっても大丈夫な製品もあります。しかし、もともと食物ではないので、やはり体には良いとは言えません。トイレ砂を食べるようになってしまったら、空腹で食べている可能性があります。砂を食べないようにスノコが付いているトイレ容器を選びましょう。

ポイントはコレ!

  • ペットのウサギはトイレのしつけができる
  • しつけはウサギが家に迎え入れてから約1週間後から行う
  • ウサギは糞より尿が臭う
  • ウサギはマーキングで尿スプレーをする
  • 正しいトイレを選ぶ
  • ]トイレはケージの隅に設置する
  • トイレに尿をふき取ったティッシュやトイレ砂、糞などを入れて自覚させる
  • トイレで用が足せた時にはほめる

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まとめ

ウサギとトイレはは長い付き合いになりますので、ストレスなく生活していくために、最初にしっかりとトイレを覚えてもらいましょう!

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。