アオジタトカゲは有鱗目トカゲ科アオジタ属に属するトカゲで、インドネシア、オーストラリア、パプアニューギニアに棲息しています。属内にいくつかの種類が存在し、最大で全長70cm程で、最小種はアデレードアオジタトカゲで全長20cm程と。種によって太さは異なります。森林から草原、砂漠といった様々な環境に生息する地表性のトカゲで、昼行性です。名前の通りに青色の舌を持っています。
アオジタトカゲは危険を感じると、体を丸めたり、逃亡したりぜす。口を大きく開けて鮮やかな青い舌を露出させます。 この行為は多くの捕食者を驚かせる威嚇ディスプレイと呼ばれ、攻撃をためらわせる効果があると言われています。 自然界では青い色が毒性のある生物に多く見られることから、この舌の色は捕食者に毒があると錯覚させる役割も果たしています〔Badiane et al.2018〕。
アオジタトカゲの舌や口腔組織は一般に紫外線を反射し、青色の舌は他のトカゲ種の紫外線青色皮膚斑と色彩特性が類似しており、紫外線青色舌はピンク色の舌よりも目立ちやすく、特に同種の視覚モデルではその傾向が強いです。昼行性のトカゲの視覚は紫外線に大きく偏るため、青い舌は他のトカゲ種の紫外線青色皮膚斑に似たシグナルとして機能している可能性があります。外敵に対する威嚇以外にも同種の個体間での攻撃を避けるための種内長距離コミュニケーションなどに利用されている可能性があります〔Abramjan et al.2015〕
参考文献
- Abramjan A,Bauerová A,Somerová B,Frynta D.Why is the tongue of blue-tongued skinks blue? Reflectance of lingual surface and its consequences for visual perception by conspecifics and predators. Naturwissenschaften102:1‐12.2015
- Badiane A et al.Why blue tongue? A potential UV-based deimatic display in a lizard.Behavioral Ecology and Sociobiology72(104).2018