ハリネズミの爪切りはどうしたらよいですか?〔専門獣医師解説〕

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丸まるのに切れるの?

野生のハリネズミは活動量が多く、爪が伸びすぎるということもほとんどありませんが、飼育下では生活環境が大きく異なるため、爪が伸びる傾向にあります。丸まってしまうハリネズミにとっては、抑え込んでの爪切りはストレスになります。爪切りの間隔は個体差や環境によります。2~3ヵ月に1回のこともあれば、全く切らないでよいこともあります。爪が伸びすぎていると、足に不自然に負担がかかったり、歩きにくくなってしまいます。また、敷物や寝床などの布に爪が引っかかって、怪我をする原因になります。伸びすぎた爪は丸くカーブして鉤爪になると、ますます切ることが難しくなります。

穴掘り行動をするので前足の爪は伸びにくく、後ろ足の爪は伸びやすい傾向にあります。

どうやって切るの?

爪切りとメッシュ素材のかごを用意して下さい。爪切りには特に指定はなく、人用や犬用、猫用、小動物用のどれでも使うことができます。

メッシュ素材のかご、バーベキューの網、園芸用のふるいのメッシュの部分を利用し、メッシュの網目から指が出るので、固定されて、指と爪が見やすくなり、比較的簡単に切ることができます。

ハリネズミ爪切り

これ最高のメッシュ!

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ハリネズミが落ちないし、切りやすい!

爪の先端だけを切って下さい。根元には血管があるので出血してしまいます。

ハリネズミ爪

出血した場合は、止血用の粉を血が出ている爪に付けると血が止まります。

止血の粉!クイックストップ!

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救急箱に必ず入れておいて!

爪切りは人用あるいは赤ちゃん用の爪切りでも切れますが、小動物用の爪切りも販売されています。あるいは医療用の抜糸ハサミが先が細くて爪切りに適していますので、ぜひ用意しておきましょう。

抜糸はさみ

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何これ!すごく切りやすい・・・

割り切って病院で切ってもらうのもよし!

動物病院で爪を切ってもらうことも可能ですが、それでも丸まってしまう場合は、麻酔をかけての爪切りになります。麻酔をかける場合は同時に健康診断もしてもらうとよいでしょう。しかし、麻酔は100%安全ではありませんので、獣医師とよく相談して決めて下さい。

 

爪の伸び過ぎ対策

爪が伸びすぎないように、できるだけ広い飼育施設を用意し、十分な運動の時間を設けましょう。レンガや爬虫類用の岩場を設置し、そこを歩き回っているとある程度は爪が研がれます。少しでも爪が研がれると、爪切りを行う間隔が伸びます。

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。