フェレットの遊びとお薦めの玩具

遊びは大切

フェレットは人懐こい性格で、非常に好奇心が旺盛な動物です。遊ぶことは、フェレットにとって運動およびストレス解消だでなく、飼い主とフェレットとのコミニケーションを深めるためにも重要なことです。特に幼若個体は遊ぶ時間をしっかりとってあげることが必要で、フェレットにおいて遊ぶ行為は、本性である狩りや戦いなどの習性を満たすことにもつながります。

頻度

基本的に1日に1回はケージから外に出して、部屋で遊んであげると喜びます。ケージの中では出来ない運動もできるので、ストレスの軽減になります。

方法

人が一緒に遊んであげたり、または玩具を与えて一人で遊んでもらいます。フェレットには狩猟本能が残っており、本能を掻き立ててあげられるような遊びや玩具が望ましいです。

(注意点)

部屋での遊びは、フェレットが新しい飼育環境に慣れて落ち着いた状態になってから行って下さい。そして、室内で遊ぶ時は脱走しそう隙間や家具の裏など入り込んでしまいそうな場所は隠し、高い場所も登れないようにして下さい。怪我を予防するためにも、物をできるだけ置かないようにしたり、接触しないようにする必要があります。フェレットはゴムのような弾力を感じる柔らかい素材(薄くて柔らかいラテックスやシリコン、発泡スチロール、ゴム製品)は、かみ心地が良いためか、よく口にして、誤食して腸閉塞の原因になります。観葉植物なども口にしたり、土を掘り返したりすることもあるので退けておいて下さい。電気のコード類はかまれないための対策をしないといけません。場合によっては大きめのサークルで囲うなどの対策がをとらばいといけません。

飼い主との遊び

ケージの外へ開放したら、まずはフェレットがどのような反応を示すのか観察して下さい。ただし、自由に遊ばせている間もトラブルが起きないか見守らないといけません。もし、馴れたフェレットであれば、飼い主を遊びに誘う意思表示でウィーゼルウォーダンスを見せることもありますので、この時には以下のような遊びで相手をしてあげましょう。

追いかけっこ

飼い主と遊びたくて後を付いてくる場合もありますが、適度に立ち止またり、フェレットに少し触ってから逃げて、最後はフェレットが飼い主に追いつけるようにしてあげると喜びます。猫じゃらしなどで遊びながら追いかけてもよいでしょう。ただし、足元にまとわりついてくるので、フェレットを踏まないように注意して下さい。

格闘ごっこ

フェレットの遊びは本来闘争的です。飼い主の手をフェレットに見立てて相手を抑え込んだり、お腹をくすぐったりすると、フェレットも抵抗してじゃれてきます。ただしヒートアップしてくると強くかんでしまうこともあるので注意してください。猫じゃらしやロープ状のおもちゃやなどを使って遊ぶとさらに効果的です。

玩具

トンネルなどの潜るタイプ、猫じゃらしなどの動くタイプ、ボールなどの転がすタイプがあります。

(注意点)

ゴムのような柔らかい素材は誤食の恐れがあります。それ以外でもフェレットが咥えて振り回したり、かみ付くなどした際に破損しやすいものにも注意して下さい。布製のぬいぐるみも人気ですが、目と鼻などプラスチック製の小さな部分をかんで誤食します。

潜るタイプ

野生では巣穴に入ったネズミやウサギを捕食しますので、習性的にも潜りたがります。毛布を置いておくだけで、潜ったり、身体を擦ったりして遊びます。したがって、トンネルなどもとても気に入ります。フェレットは身体が長いので、トンネルはある程度長さのあるものを選んで下さい。

三晃商会 ジャバラトンネル10

ぐにゃぐにゃまげて潜って遊ぼう! 20cm~最大80cmまで伸縮可能、潜れるトンネルで、複数つなげて拡張可能なんです。 

LIP フェレットトンネル 4040

超ロングタイプ、最長4.5m!太さも約12.5cmありますので、大きい子も楽しめます。お部屋やサークルの広さに合わせて、曲げたり、伸ばしたり、結んだりと自由自在に、透明なので、走り回って遊ぶ姿が見れます。

動くタイプ

フェレットは狩猟本能が強い動物です。そのため何かを追いかけたり捕まえたりするのが大好きです。猫じゃらしは動きに強弱をつけやすいので、フェレットと遊ぶのが不慣れな飼い主にもお薦めです。なお、獲物を捕まえられないとフラストレーションがたまるので、最後は常にフェレットが猫じゃらしを捕獲して終われるようにします。

三晃商会 フェレットトイハント

小鹿
ネズミ

ハンター気分で大興奮!弾力のある線材を使用し、振りやすいハンディータイプで、追って、捕らえてハンティングの動きを再再現ましょう。

転がすタイプ

フェレットは猫のように縦横無尽に飛び回るのではなく、地面をはって穴に潜って狩猟をします。そのために、飛び道具的なものよりも床を転がる玩具を好むかもしれません。自らコロコロと転がして楽しむこともしますが、飼い主へ咥えて持ってきて、一緒に遊んでほしいとねだるフェレットもいます。

三晃商会 フェレット・トイ ダンベ

中の鈴がリンリン、カシャカシャ大興奮!音に敏感なフェレットの為に、鈴を仕込んだ楽しいボールです。小さなお口でもくわえやすいダンベル型で、運びやすい適度な大きさです。

ふぇれたまご

イエロー×グレー

ハンドメイドの転がしリンリンボール!くわえやすく、持ち運べるからフェレットも大喜びします。他にもベビーピンク×ホワイト、キャラメル×ベージュ、グレー×ホワイト、グリーン×レッドなどもカラーもありますので、好きなものを選んで下さい。

マーシャル社 ポップNプレーボールピット

フェレットの遊び場に最適!2箇所の穴から中に入ることが出来き、プラスチックボールを入れてボールプールとしても遊べます。もちろんプラスチックボール35個付きです。

屋外でのフェレットとの遊び方と注意点

フェレットは犬と同じように屋外に散歩をさせたり、一緒に遊ぶ事もできます。しかし、屋外に無理な連れ出しはしないこと、そして、必ずハーネスやリードをつけて下さい。フェレットは穴を掘るのが大好きなので、ひ砂場や砂浜なども好みます。もちろん砂場で遊んだ後はシャンプーなどで体を綺麗にしてあげましょう。

三晃商会 フェレット・ベストハーネス デニム

ベスト部に補強バーを内蔵!生体に優しくフィットする様、ハーネス本体をベスト風の形状にし、装着を容易にしました。

(注意点)

屋外で遊ばせる場合は、ノミやダニの予防をしたり、犬や猫との接触もありえるので、襲われたり、感染症をうつされる可能性もあるので、ワクチンなどを接種する必要があるかもしれません。

散歩

散歩に行く前に、まずは家の中でハーネスに慣れさせる練習が必要です。ハーネスはゆるいと脱走するので、フェレット専用のハーネスでサイズが合っているものを選びましょう。いざという時のために、迷子札が付属になっているものもあります。移動する際にはキャリーケースに入れて運びます。動物病院へ行く時にも役立ちますので、普段から慣らしておくとよいでしょう。もともと暗いところへ入ることを好む習性がありますので、無理矢理押し込もうとせず、おやつを入れて待つなど練習をするとよいです。

まとめ

フェレットにも好みがありますので、遊びや玩具はお気に入りを見つけて下さい。また、同じものでは飽きてしまうので、複数をローテーションするのも長く楽しむためのコツかもしれません。

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。